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エグゼクティグ・コーチング

経営者向けコーチング完全ガイド: ビジネスリーダーのための成長戦略

経営者や管理職の方で、コーチングを検討されている方の場合、「普通のコーチングと経営者向けコーチング(エグゼクティブ・コーチング)では何が違うのか」が気になりますよね。また、その効果や、適切なコーチの選び方を知りたい方もいますよね。

当記事では、コーチングの中でも経営者向け(エグゼクティブ)コーチングについてご紹介します。なぜ経営者や管理職の方に、特にコーチングが必要かについても紹介しているので、経営者向け(エグゼクティブ)コーチングが気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

経営者向けコーチングの必要性とその価値

経営者向けコーチングとは、「エグゼクティブ・コーチング」とも呼ばれます。主に経営者や管理職の方など、会社を動かす人たちが直面する特別な問題に焦点を当てたコーチングです。

経営者は、会社の目標を決めたり、大切な決断をしたり、組織をパフォーマンスが高い状態へと管理したりする必要があります。これらの仕事は責任も重大なことに加え、ストレスも大きいです。経営者向けコーチングは、こうした正解のない難しい課題に対応する解決策をともに導き出し、思考をサポートする役割を担っています。

一方、一般的なコーチングでは、個人のキャリアや個人的な目標達成に重点を置いています。経営者向けコーチングの方が、経営に密着しており、規模や関与する人の多さなどが異なり、コーチとしても専門性が必要となります。

経営者向けコーチングの目指す所は、会社のトップが自分の能力を最大限に使って、その結果、売上拡大など組織全体を良くしていくことです。

経営者向けコーチングの効果

経営者には、経営者特有の課題が多々あります。どちらか選べれないような、どうしたら良いかわからないような、難しい問題に直面することもあります。コーチングは、こうした特別な課題への対処を支援してくれます。

自己理解を深めるー自分をよく知る

コーチングではまず、自分自身をよく理解することが大切です。「自分のことは自分が一番よくわかっている」と思われている方もいるかもしれませんが、自分自身について正しく理解している人は少ないものです。

  • 自分が本当はどんな風に見られたいのか
  • 自分は会社を経営することで本当は何を得たいのか
  • 会社がこれからどんな風に進むのが理想なのか
  • 今、会社にはどんなリソース(資源)があるのか

こういった点を、コーチからの質問に回答する形で考えていくことにより、自分への理解度を深めることができます。

自己理解が深まることは、リーダーとしての力を強くするための第一歩につながります。自分がどんな人間か、何が得意で何が苦手かを知ることで、より良い決断ができるようになります。経営者が自分自身のことをしっかり理解すると、チームや会社にとって最適な判断を下すことができるようになります。

ビジョンの共有ー伝え方を学ぶ

次に、コーチングは伝え方の上達にも貢献します。経営にとって特に重要なことは、経営者が掲げたビジョンを社員全員に共有して、社員一丸となることです。

たとえば、Appleのスティーブ・ジョブズは「Think Different」という言葉を残しました。これは、「発想を変える」「ものの見方を変える」「固定概念を外す」といった日本語で訳されていますが、同じような想いでも言い方によって異なった印象を受けます。なかには「違いを楽しめ」と訳す場合もあり、選んだ言葉によって、顧客も含めた関係者の心が動くかは変わってきます。

そのため、経営者は、自分の考えや会社の目標をはっきり伝える必要があります。コーチングを実施するなかで、ビジョンの設定や、その裏にある想いなどを、ご自身の言葉で口にする機会が必ずあります。自らの考えを一度口にする、それを耳で聞くことにより、違和感の有無を再認識しながら進むことができます。

コーチングを受けることで、自己理解を深め、自分の思いを明確にし、そして力強く伝えられるようになります。

多面的な視点から戦略を考える

先行き不透明なVUCAと呼ばれる時代において、経営者は複雑な問題を解決し、会社の将来を考える必要があります。コーチングでは、コーチが「これまでクライアントが考えたことがないであろう視点」からの質問を実施するなど、多面的な視点を取り入れられるようにセッションを行っていきます。そのためクライアントである経営者は、そもそもの本質的な課題に気づくことができ、解決すべき課題に集中して、より良い戦略を立てる力を習得できます。

組織運営とチームマネジメントへの応用

経営者は、会社全体を活性化させ機能させるために、チームや社員のモチベーションを上手に管理する必要があります。人は簡単には変えられませんが、経営者自身がどう立ち居振る舞えば良いのかを冷静に考えて、コミュニケーションを図ることができるようになります。

また、チームや社員が課題を抱えている場合には、コーチング研修を取り入れたり、社員に福利厚生としてコーチングを受けてもらうのも効果的です。

数字の管理

経営者が把握し、管理すべき数字は多岐にわたります。どの数字を見てどの数字を見ないかの取捨選択も経営者の仕事の1つです。コーチングを通して、本質的な課題を見つけることができれば、追いかけるべき数字も明確になります。

経営者向けコーチングの効果:まとめ

結論として、コーチングは経営者がリーダーシップ力や意思決定力を高めるのにとても有効です。自分を知り、伝え方を上手くすること、計画を立てる力をつけること、そして難しい状況に対応する力を育てること。これらを通じて、経営者はより良いリーダーになり、会社を成功へと導くことができるようになるのです。

また、常に変わり続けるビジネスの世界に対応し、とるべき戦略も明確になります。これらの力は、会社を成功に導くために、経営者にとって重要なものです。

経営者向けコーチングの成功事例

続いて、経営者向けコーチングの成功事例をご紹介します。

欧米諸国の経営者向けコーチング事情

成功事例の前に、欧米諸国の経営者向けコーチング事情についてご紹介します。

日本ではまだ「コーチングを実施している経営者」は比率的には少ないですが、欧米では、経営者にはあたりまえのようにコーチがついています。経営者向けコーチングでは、経営の話だけではなく、経営者自身のキャリアや家族間の課題、健康問題などについても話し合うことがあります。

グローバル化するビジネス界の中で、コーチ無しで経営していくことは、「スパイクを履かずにサッカーの国際試合に出ている状態」と比喩するコーチもいるほどです。

経営者向けコーチングの成功事例

経営者向けコーチングの成功事例はたくさんあります。

たとえば、目標設定です。目標を設定する段階で達成できるかどうかがある程度決まってしまうほど、目標は設定段階が非常に重要です。たとえば「業界No2になりたい」と思っている企業は、どれだけ頑張っても、「業界No1」にはなれないのです。目標設定した以上の所には行けないのです。

それに対して「せっかく上を目指すのであれば、業界No1を狙いませんか?」とコーチが言った言葉に対し、経営者や社員がやる気を出し挑戦した結果、業界No1になった企業もあります。

成功事例については、今後、クライアントさんへのインタビュー記事などでもご紹介していきます。

経営者向けコーチングで心の管理と自己成長

経営者にとって、心の管理や自己成長もとても大切です。コーチングは、この2つを強化することにも貢献してくれます。

ストレスマネジメントとリスク回避

ビジネスの世界では、いつも変化があります。2020年に発生したコロナ禍を始め、時には予期しないことも起こるものです。経営者はそれに対応する方法を学ぶ必要があります。

多くの経営者が「孤独だ」「経営の悩みを相談できる相手がいない」といった悩みを抱えています。コーチングでは、抱えている課題について、本音で相談できるため、ストレスを軽減させる効果もあります。不要なストレスを抱え続ける状態を避けられることにより、難しい状況でも集中して冷静に考え、より的確な選択ができるようになります。

日常的にストレスにさらされる経営者にとって、なるべくストレスを減らし、リスクと変化に柔軟に対応できるようにしておくことは重要なことです。

ワークライフバランスと健康管理

経営者は仕事が忙しいけれど、プライベートの時間も大事です。仕事とプライベートのバランスをうまく取ることを「ワークライフバランス」と言います。

コーチングのコーチは、経営者の人生のパートナーです。経営に限らず、「どんな人生を過ごしたいのか」の理想を実現するサポートをしていきます。心と体の健康を保つことも、経営者にとってはとても重要です。そのため、経営者になっても、経営一辺倒になることなく、趣味の時間を作ったり、家族や友達と過ごしたりするなど、本当に大切なことに時間を使っていく方法も一緒に探っていきます。

経営者向けコーチの選び方

経営者向けコーチングを始めようと思ったら、どのコーチを選ぶかは非常に重要なポイントです。覚えておいてほしい選ぶ時のポイントをご紹介します。

コーチングを受けるときは、自分に合ったコーチを見つけることが大切です。コーチは今や数多くいて、それぞれ得意なことが違います。

経営者向けコーチと一般的なコーチとの大きな違いは、やはり、経営者が「経営に携わる人」である点です。経営の話になった際に、経営が全くわからないコーチだと支援が難しくなります。経営者におすすめのコーチは以下のどちらかです。

  1. 経営コンサルタントの国家資格「中小企業診断士」を所有するコーチ
  2. 会社経験があり、ご自身も経営者として活動されているコーチ

上記どちらかのコーチであれば、経営の話になっても十分対応可能です。ただし、経営の知識よりも前に、「尊敬できる、信頼できる相手かどうか」の点を重視してみておいてください。

より詳しい「コーチの選び方」はこちら

経営者向けコーチングのまとめ

この記事では、経営者特有の課題に焦点を当てたコーチングの重要性と効果を紹介してきました。経営者向けコーチングは、リーダーシップ力と意思決定力の強化、組織の成長をサポートし、自己理解を深めることでより良い決断ができるようになることを目指します。

コーチングを通じて、経営者は自分の考えや会社の目標を明確にし、強力に伝える能力を育て、多面的な視点から戦略を考える力を養います。

これらの支援を実現できるコーチは、選び方が重要という点をぜひ覚えておいてください。

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栢原 陽子

栢原 陽子

ナッジプラス代表/中小企業診断士・コーチング国際資格保有

起業家、経営者の伴走支援・コーチング実績350人超。モチベーションやパフォーマンス向上支援を得意とし、コーチング研修や伴走支援に定評有り。経営者向けに「伴走支援」や「コーチング」での情報発信を実施。

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